お笑いの現場で「コケる」という事があります。これには、ちゃんとした意味があります。コケるというのは、今の状況をお客さんに伝えるスキルです。
世界中の誰が見ても伝わる方法なので、よく考えられた方法だと思います。そのスキルについて解説していきます。
↑記事と一緒に動画を見ると理解が深まります↑
目次
なぜコケるのか?
お笑い系の番組を見ていたら、誰かがボケた時に出演者がコケるというシーンを見ることがあります。8時だよ!全員集合や、吉本新喜劇、そのほか、多くの番組でコケるシーンを見ます。
では、なぜコケているのか、というと、あれは、ここが笑うとこですよ、という事を分かりやすくしています。
ある意味、ツッコミと同じ作用です。ツッコミも、常識から逸脱した非常識な出来事が起きた時に、今、おかしなことが起きていますよ、という事を際立たせるために、ツッコミでより分かりやすくしています。
さらに、そのあとで、詳しく解説したり、たとえたりして面白さを強調しています。
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コケる意味
コケる時というのは、その場に複数人の出演者がいる時です。漫才やコントのように、2人や3人なら、誰か1人が「なんでやねん!」と声を出すだけでも間に合います。
しかし、出演者が多いと、どこで誰が喋ったのかが浮き彫りになりません。
仮に舞台に10人いたとします。その中の誰かが「なんでやねん!」とツッコンでも、誰が言ったか分からず、笑いになりにくい時があります。
そういう時でも、全員でコケると、お客さんは、「あっ今のは笑うとこなんだな」と一瞬で理解できます。
あとセリフでツッコマなくても、一目瞭然で、おかしいという事が分かる状況の場合も、ツッコムよりもコケた方が一瞬で伝わります。そういう場合も、ツッコムよりもコケるという伝え方を選択します。
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コケる効果
複数人がコケると2つの効果があります。それは視覚的な効果です。複数人の大人が一世にコケると今まで見ていた光景が変わります。明らかに何人かが視界から消えるので、1人がツッコムよりも明確です。
そして、もう1つの効果が聴覚的な効果です。複数人の大人がコケると、音がします。基本的にコケるコツは、足で音を鳴らしたり、近くにある椅子やテーブルで音を鳴らしたりします。そうやって「今、おかしな出来事が合ったので笑うとこですよ」という事を耳に訴えています。
見た目と耳で、より分かりやすく複数人でツッコンでいる状態、それが笑いの現場でコケるという事です。
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ダメなコケ方
やってはいけないダメなコケ方があります。大阪の芸人はコケるのが上手です。なぜなら、子供の頃から吉本新喜劇を見て、それがツッコミに変わるものだから、間が大切である、という事を理解しているからです。
昔、一緒に仕事をした芸人がいました。彼らは地方から出てきて、初めてコケる事に対してウキウキしていました。ある種、昔からテレビで見ていた事を実演できるんだと喜んでいたのだと思います。
そして、彼らがコケる時に、嬉しさのあまりに、コケるときに、一瞬、飛び上がってからコケてしまいました。
これは完全にダメです。なぜなら、コケる事は、ツッコミと同じです。ツッコミは間が命です。早くても遅くてもダメです。飛び上がった瞬間、ツッコミの間が、ズレてしまっているという事になります。
実際、その現場では、他の人達は、ちゃんと良いタイミングでコケて音を鳴らしていました。しかし地方出身の2人は、ジャンプしてるので、音を鳴らして、コケるまでに一瞬のタイムラグがありました。
こうなってしまっては、逆に目立ってしまいます。「ん?なんかタイミングおかしい奴おったんちゃうか」となってしまいます。という事から、コケる時は、飛び上がるのではなくて、利き足を踏み込んで足で音を鳴らして、上半身を低くします。
そうする事で、視覚的にも変化が現れ、聴覚的にも音が伝わります。
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まとめ
コケるというのは、子供から老人まで、誰が見ても伝わります。そう考えると昔の人は、便利な手法を考えたものだなぁと思います。
YouTubeなどで、世界の人を相手にする場合は、ツッコムよりもコケた方が伝わるかもしれませんね。是非、参考にされてみて下さい。