スベった後は、実はウケるチャンスです。自信満々で言った言葉の直後の静まり返ったシーンという空間。思い出しただけでも恐ろしいですよね。でも、それはスベった後がチャンスだと知らないからです。
フルテンションで豪快にスベった後は、実は、爆笑の一歩手前にいる状態です。では、どうすればいいのか解説していきます。
↑記事と一緒に動画を見ると理解が深まります↑
目次
スベるとは?
スベるというのは、自分が面白いと思って言った事が、お客さんに受け入れられなかった状態です。ある意味、ドッキリのような状況です。漫才師が、これはウケると思って、連日連夜、ずっと考えて考えて、ネタ合わせをして、そして、ウケると思って、お客さんの前で発表するのです。
この瞬間までは、ウケると信じ込んでいます。でもボケた直後のシーンという空間。「え〜!ウソやろ!?」という気持ちです。ネタを作ってる時は、相方と2人で、あんなに笑ってたのに、こんな目に合うなんて酷すぎる!っていう気持ちです。
信じてた人に裏切られたような絶望感です。スベり倒した2分ぐらいの時間は記憶にありません。100人近い、お客さんの前で生き恥を晒したような感覚。スベるって本当に恐ろしいです。
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スベる原因は2つある
スベり方には2種類有ります。では順番に説明していきます。
スベる原因その1
1つ目の原因は、フリが間違えてるからです。考えてみて下さい。常識と非常識をわきまえたいい大人が、面白いと思った事には、きっと何かしらの面白みがあると思います。
面白さの純度がレベル10なのか、面白さ純度が100なのか、それは分かりませんが、面白さ純度1以上の面白みはあるはずです。ただ、その面白さを伝えるためのフリが間違えたから、スベったのです。
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スベる原因その2
もう1つは、ただただ、本当に面白くないからです。ごく稀に猛烈に面白くない人もいます。この手のタイプの多くは、一般人と価値観が大きくズレてる人です。
どういう事かというと、多くの人が、同じ義務教育を受けて、同じようなテレビを見て、似たような家庭で、育っています。だからこそ、嬉しい事も怒る事も悲しい事も多くの価値観を共有できます。
例えば、ライオンに育てられた人がいたとします。日本の義務教育を受けてなくて、テレビも見てなくて、家族がいません。その人に、ボケてツッコンでも笑う訳ありません。
銀行強盗のコントを見せても、銀行を知らないし、強盗が何かも分からないので笑いにはなりません。浮気を隠そうとしてるコントを見せたとしても、ライオンに育てられてるので、何の事か理解できません。
ライオンに育てられた人というのは極端な例なのですが、そんな感じで、全く価値観が違う人というのはごく稀に存在します。そういう人が考えた面白い事というのは、普通の人が考えてきた面白い事とは違うので共感できません。
ただ、こういう変わった出自の人が、日本の文化を勉強して、お笑いの構造を勉強して作ったネタは、他の人とは一線を画した天才的なネタになる可能性もあります。
ただ最初の頃は、そんな事が分からないので、スベり倒して、ハートが折れてやめてしまう人がほとんだと思います。根本的な発想が人と違う時点で実は魅力的です。そういう人こそクリエイターに向いていると思います。
スベった後はウケるチャンス
経験を積むとスベる事は怖くなくなってきます。そもそも、スベるような打席には立たないようになってきます。そして、もしスベっても、その空気を爆笑に変えられるからです。
スベった後というのは、シーンと静まり返って空気が張り詰めています。その張り詰めた空気は、一言で爆笑に変わります。
仮に、空気でパンパンに膨れ上がった風船を想像して下さい。その風船を針で一刺しすれば爆発しますよね。そんな感覚です。そして、この状態のメリットは、その場にいる全ての人が「スベった」という事実を頭の中で共有できています。
以下の記事でも解説していますが、ウケるためにやる事は、まずネタフリでその場にいる全員の頭の中のイメージを一致させる事です。スベったあとは、全員の頭の中が一致しています。
という事は、その状況に相応しい一言を発すれば、風船が爆発するように爆笑が起きます。
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スベり止めフレーズ
中途半端なスベり方ではなくて、ハッキリとスベった方がウケやすいです。思いっきりスベった後、それ以上、スベる事を回避してくれる、スベり止めフレーズというものを紹介しておきます。
スベったという事実を「怪我した」「事故った」という事にたとえて、それにまつわる事を言うとウケます。たとえる前に「僕、今、スベりましたよね」と言って、まずは、その状況をその場にいる人、全員で共有して下さい。その後に言って下さい。
まずは怪我したバージョンのスベり止めフレーズです。
怪我したver
・「スベりすぎて、お腹痛いので、誰か正露丸くれませんか?」
・「スベりすぎて、めまいするので、病院行っていいですか?」
こちらは事故ったバージョンのスベり止めフレーズです。
事故ったver
・「スベりすぎて血まみれなので救急車呼んで貰っていいですか?」
・「スベりすぎて立ってられないんで杖取ってきていいですか?」
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スベるよりも悪いこと
スベるよりも悪い事=それは、考えて披露した事が、そもそも伝わっていない、という事です。スベるというのは、やろうとした意図は伝わってるけど、それが面白くなかったという状態です。
これは改善の余地があります。というか、みな最初はスベります。そして、やってはいけない事を学んで、ウケた部分だけをヒントにまた面白い事を考えて、さらに学習を続けていく。これを繰り返していけば、スベらないようになっていきます。
その頃には、スベっても、チャンスだと分かっているのでウケるようにできます。
しかし、伝わっていないというのは、スベる以前の問題です。何をやりたかったのか、何を伝えたかったのすら分からないというのは、クリエイターとして致命的です。
さらにもっと悪いこと
そもそもネタを考えない、という事です。何も行動しないけど、成功だけは夢見てる。そんな事は有り得ません。
9対1の法則というのが有ります。これは10人いたら成功するのは1人で残りの9割の人は何もしないという法則です。9割は安定を求めてサラリーマンになる人達です。これが悪い訳では有りません。
僕の友達でも、会社に管理して貰ってるなんてサラリーマン最高!と言ってる人もいます。残りの1割の人は、自己成長意欲が高く、人生を自分の思い描いたように生きてみたい!と思ってる人です。
僕が大阪NSC13期に入学した時は、300人いました。でも受験した人は800人いたそうです。
今、残っているのは、次長課長、ブラックマヨネーズ、野性爆弾、チュートリアル徳井、飛石連休・藤井、超新塾、クワバタオハラ・クワバタ、など10人強です。800人のうちの10人と考えると、約1割です。
この1割は、とにかく行動した人達です。これを見てるあなたは、自己成長意欲の高い人だと思います。そうであれば、とにかく、自分のやりたい事に向かって行動していきましょう!
どのジャンルでも、最初は、出来ない事が当たり前です。でも継続して努力を積み重ねれば、必ず自分が思い描いた場所に辿り着けます。イチローの名言にもありますよね。
ポイント
確かな一歩の積み重ねでしか遠くへ行けない
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まとめ
スベるというのは悪い事ではありません。ちゃんと物作りをして前進してる証拠です。天才発明家エジソンも死ぬほど失敗をしています。だいたい、面白い人はスベった数が多い人です。
スベった数が多いという事は、実験の数が人より多いという事です。それだけトライ&エラーを繰り返していけば面白くなっていきます。最初は、みんなスベるのでハートが折れそうになっても諦めないで下さい。
成功に向かって、前進してるんだと思って、胸を張って、どんどんスベっていきましょう!